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日々是肉球

飯舘村day1 2014/2/5

真冬の飯館村へ犬猫に会いに行ってきました。
いつものカフェ(浅草ギャラリー・エフ)に集まる総勢7名、「チーム銀次」で朝3時に浅草を出発。7時過ぎ、村へ入る前の最後のGS・コンビニで朝食をとり、2台は分かれてそれぞれ南北から村を攻めることに(戦)。
現地大先輩ボランティアの日比さんからの情報による40軒ほどの給餌ポイント地図を携えて出陣しました。

私たち「赤銀号」(最強赤三菱アウトランダー)が回るのは約20件、犬猫の頭数に合わせて餌を東京から積み込んで行きました。
大体犬猫ともに、ウェットフード(缶かパウチ)が頭数分(今回は20缶ずつくらい)、ドライは適当に多めに(今回は2kg×5袋ずつくらい)、水道が出ないお宅もあるので、ペットボトルの水を6本持参しました。

そしてポットに入れたお湯がとても重宝しました!
日比さんの知恵ですが、ウェットフードにお湯を混ぜて、あったかご飯にしてあげるのです。
真冬の飯舘村、水は容器に入れたそばから凍ってしまうし、まず水の器の氷をハンマーでたたいて割り出してから補給する、という過酷な環境なのです…この作業、寒冷地実験かと思いました。
飼い主さんがいる時は毎日餌も水も貰えてたでしょうに、こんな状況にしたのは私たち…本当に申し訳ないです。

怖がるチビに優しく話しかけ、散歩まで連れ出すことができちゃった尚子さん。私は何を隠そう犬がちょっと怖くて、散歩むずかしいかも、という犬にはチャレンジできない…ので、すごいなあと思いました。
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ハンマーで氷をかちわる寒冷地実験隊のようにかっこいい美幸さん
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さて、給餌ポイント地図に従って餌場に餌を補給していきます。
多くの犬は繋がれたままなので、お散歩に行ける犬は、リードをつけてお散歩に行ってから、水とご飯をあげます。
怖がってお散歩に行けない犬は、水とご飯、おやつでちょっと仲良くなろう作戦。
飼い主も高齢の方が多く、元気な犬の散歩に行くのは結構つらいと思われます。
それだけでもちょっとはお役に立てたかもしれません。
村のきれいな景色と空気の中、犬と散歩するのは格別に楽しいです!
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お散歩大好き、チロ。ちょっと痩せたかな?
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線量が結構高い地域もあるので(高くて5~6μSv/h、東京の200倍近く)、そうムハムハしている場合でもないんですが…

気温は-10℃くらいだったのでしょうか、時折晴れるものの、風が強くて指先が痺れます。
尚子さんが思わず「南極物語…」とつぶやいた、地吹雪吹きすさぶ中、犬が4頭繋がれているお宅は本当に寒かった…!
よくがんばってるねえ。
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私も腐っても道産子なんで「寒い」とは言えず、「これくらいねぇ」という”北から目線”(今回の流行語)で黙々と作業してみました。
南極越冬隊の物資補給。
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猫のお宅は、餌場にウェットとドライを補給すると、すり寄ってくるなつこい子、人が消えてから出てきて食べる子、色々です。
上村さんも書いてましたが、人懐こくいるのは、この状態の村では非常なメリットになります。
散歩してもらえるし可愛がってもらえるし、猫は気づかれないと、餌ももらえない。
雪の中に猫が縮こまっている姿は、本当にかわいそうでした。
早くあったかいおうちに入れてあげたいね。
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名前がわかってるのもわからないのもいますが、仮名でもいいので名前をつけて、なるべく声をかけるようにすると、心なしかちょっと表情がゆるむ気がします。
運良く飼い主さんが一時帰宅されていたら、犬猫の名前や歳、帰宅頻度などをお聞きして、情報をいただきます。

山田さん相手にまだ腰がひけているビビりわんこゴン太。また今度、もうちょっと仲良くなれますように。
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途中、車が民家アプローチから入れるかどうか見に行ってくれた美幸さんが、雪がかぶっている側溝にずぼっと腰まで落下する事故(軽傷)があり、一同冷や汗…一瞬消えたので焦りました。
ほぼ無人の村、車の轍なんてほとんどないし、道の端っこに印があるわけではないので冬は要注意です。

12時に役場で一旦集合する予定が2台ともスケジュールがおして、やっと最後に集合したのが18時半頃。
2台で39軒回ることができました。素晴らしいチーム!やはり道も凍っていたり、凍った門をハンマーで掘り出したりして、夏よりは時間がかかります。
凍った「やま」「かわ」宅の門を掘り出す美幸さん
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南相馬の「和風亭もりのゆ」に宿をとり、お風呂であったまってバタンキュー。明日は浪江の「希望の牧場」で牛です。

ボランティアって、私も今回の大震災で初めてやってみようと思ったのですが、行くまでは「自分には無理」「自分とは違う種類の人がやることなんだろうな」と思っていました。
でも、本当に誰でもできることなのです。たいていは特殊な技術なんて必要ありません。
やってるのも、ごく普通の方が、仕事の合間とか、自分のできる形でやっています。
必要なのは、行ってみよう!という気持ちだけです。
だから、もし迷っている方がいれば、ぜひ一度飛び込んでみて欲しいです。
別に宗教じゃないし(!)、一度行ったからといって足を洗えなくなるわけではないし。
自分の目で見てみることは、とても大切なのです。何かが、変わります。そこから判断すれば良いんです。
と、何か偉そうに聞こえたら申し訳ないのですが、限られた人生、まず行動でしょ!という震災後の自分の気持ちです。

そしてこと福島に関しては、「遠い所で天災が起こってしまった」わけではなく、東京にいる他ならぬ私たちに、この状況を作り出した大きな責任があるということを考えなければならないと思います。
これからも続く事態であり、日本全国、世界中、どこでもこれから起こり得ることです。
再稼働や原発輸出している場合ではないのです。
早く飼い主さんと暮らせる日が来ますように。
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あらら、随分長くなっちゃった…

こちらは、道中を見守ってくれた、画家の町田尚子さん作のビューティフルこけしです。
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飯舘村で先日保護されたものの病院で亡くなった猫の「小春」が、春を迎え桜の下に座っている姿を描いたこけしと、チームリーダーIzumiさんの守護神れんちゃんこけし。
天国で見てるかな。

kiii



by yun-ron | 2014-02-10 02:15 | 震災

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